日本国内で米国株に投資するには、
- 個別株
- 米国ETF
- 東証ETF
- 投資信託
の4つの手段があります。
このうち、個別株と米国ETFは手間がかかります。手数料を抑えようとすると一度ドルに両替してから株を購入することになるからです。また、購入時の手数料もかかります。SBI証券だと、2024年9月時点で、VOOなど一部のETFを除いて、売買時に0.45%の取引手数料(上限20ドル)がかかります。
一方、円建ての商品である東証ETFと投資信託は、SBI証券であれば売買手数料が無料です。トータルコストも米国ETFに劣らず、ドルに両替する手間もないので、S&P500などのメジャーな指数に投資をするのであれば、東証ETFや投資信託が有力候補となります。
そこで本記事では、東証ETFと投資信託を比較したときに、どちらがコストを抑えられ、効率的に資産を大きくすることができるのかを調べていきます!
東証ETFの候補は1655
東証ETFの候補はBlacklock Japanが運用する「iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF (1655 ) 」です。信託報酬は年0.066%程度、分配金の直近利回りは1.07%です。仮に分配金を全額再投資することを考えた場合、分配金には国内税およそ20%がかかりますから、これをコストとみなせば、トータルで0.066+1.07×0.2 = 0.28% のコストとなります。
投資信託の候補はemaxis slim S&P500
投資信託の候補は、「emaxis slim 米国株式(S&P500)」です。信託報酬は0.0965%、トータルコストは0.104%です。この投資信託は分配金が出ない、つまりS&P500の配当込み指数に連動するように運用されています。ただし、運用している銘柄のそれぞれに外国税10%がかかってきます。仮に利回りを1655と同じく1.07%とすると、税金コストは0.107%です。したがって、真のトータルコストは0.104+0.107=0.211%です。
よって、1655よりもemaxis slim S&P500の方がコストは低いということがわかりました。
ただし、実際には1655は分配金を再投資しようとすると端数が出たり、1株単位での売買をする必要がありますので、上記の通りに行くかはわかりません。また、emaxis slimで運用されている銘柄が生み出す配当金の利回りがいくらなのかは不明です。トータルコストの差はわずかのため、年によっては1655の方が実はコストが安かったということもあるかもしれません。
ただし、投資信託は売買が100円以上は1円刻みで行うことができますから、計算がしやすく、配当再投資も自動的にされるので、現状コスト最安クラスで最も手間をかけずに運用することのできるS&P500のファンドということができそうです。
まとめ:最適解は投資信託だが、分配金をもらうのであれば東証ETFも良い選択肢になる
以上のように、投資信託はコスト最安クラスで手軽にS&P500配当込み指数に投資することができる、現状の最適解となります。ただし、東証ETFとのコストの差は非常に小さいため、分配金を受け取りながら投資を楽しみたい、ということであれば、東証ETFは非常に良い投資先と言えそうです。
それではまた!
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